萩尾 望都

2006年3月2日 読書
今客先でテストをしてるんですが、
心斎橋筋に近いので昼間、ブックオフにふらりとよって読み出したらとまらなくなってついに最終巻だけ購入してしまいました。

ちょっとしばらくあたまの中支配されそうです。

重い重い重い。

性的虐待、壊れる心、なんかもう、いろんな登場人物の想いにシンクロしてしまって大変。
前半部分の虐待に声もだせず屈してるあたりはもう泣きそうやった。

全体の2割以上は男性同士の性的シーンがなまなましく描かれていて抵抗憶えそうなのですが、
萩尾さんはやっぱりすごい。
なんちゅーか感情の書き方がすごすぎ。
いろんな人のレビューをみたけど、みんな心を支配されてるかんじ。
なんでこんなものがかけるんだろうこの人は。

でもあわない人はあわないと思う。
重いし、暗いし。
幸せな描写も沢山あるんだけど。

思えば私はこの人の作品と相性がいいのかもしれない。

小学生のころポーの一族をよんで、
窓を開けて寝ればエドガーとアランがやってくるかもと
窓を開けて寝ていたりしたな。

夢の中にトリップする

って言葉を読んでものすごく共感した。

それはともかく、
この話、心理描写もそうなんだけど、構成力もものすごい。
冒頭のシーンから場面は過去に戻るんだけど、
冒頭シーンに戻るまで10巻ちかくを費やしている。
しかもいろんな心の伏線が、読み続けていくうちにすこしずつすこしずつひもとけて広がっていく。

萩尾さんの最近の作品はあまりうけつけなかったんだけど、
これははまってしまいました。
私なんかもう30近いから、まだ感受性が衰えてるから大丈夫だけど、
コレを多感な10代の子達がよんだらどうなるんだろう。
心をつかまれて大変なんじゃないかしら。

そんなことを思った作品でした。

けして人にオススメはしないけど、とりあえず全巻あつめようかな。。。

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